インド映画「Bombay Velvet」レトロモダンなクライムサスペンス!!

5/15に公開の映画、Bombay Velvetみてきましたっ★(そしてイラストも描いてみた)
ヒロインのRosie(ロージー)が性格悪そうになっちゃったな…。
1960年代のムンバイ(ボンベイ)が舞台のクライム・サスペンス映画。ちょっとヨーロッパ・ヴィンテージな香りもします。
超絶ざっくりなストーリー紹介
[ad]インド独立から2年後の1949年。主人公のバルラジ(Balraj)は子どもの頃にパキスタンからの難民として母親とともにボンベイにやってきます。母親は売春宿で働き始める事に。(この主人公の子ども時代を演じている男の子、主役のランビール・カプールに激似で驚いた。)
バルラジがボンベイで友人となったのはスリをして生計をたてている同年代の少年チマン(Chimman)。大人になってからも共に協力しながら生きるパートナーのような存在。
ちょうど同じ頃、いまだポルトガルの統治下にあったゴアでは、教会で美しい歌声を披露する少女ロージー(Rosie)がポルトガル人の中年男性にだまされ囲われる事に。
それから20年後、バルラジはストリート・ファイトで金を稼いだり友人のチマンと共に盗みなどの犯罪を繰り返しながら生活をしています。一方その頃、ゴアからボンベイに逃げ出してきたロージー、バーでジャズシンガーとして働きはじめます。バルラジはロージーが歌っている姿を見て恋に落ちます。
バルラジは土地開発に野心を燃やす金持ち実業家カンバッタ(Kambatta)と出会い、彼の持ちかけるうまい話にまんまと乗っかり手のひらで転がされはじめます。バルラジはカンバッタから「Bombay Velvet」という選ばれたセレブだけが集まるナイトクラブを任され、その頃からKambattaの命名で”ジョニー(Johnny)”と名乗り始めます。
盛り上がっているBombay Velvetでシンガーとして志願してきたロージー。ジョニーとすっかり恋仲になり、看板シンガーとして成功をおさめます。
ステージ・メイクが半端ないロージー役のアヌシュカ・シャルマ(Anushka Sharma)。
その背後ではカンバッタの旧友でもあり現在はタブロイド紙の記者であるジミー(Jimmy)がカンバッタの悪巧みを次々とスクープ。
開発が進んでいくボンベイの街の中で政治家や実業家たちの黒い思惑や金が動いていきます。幼い頃から周りに利用され続けてきたジョニー、果たして今回はどうなっていくのか!?
ボンベイ・ベルベットのここに注目!!
この映画の見どころは何と言っても世界観!!
次々と出てくるヴィンテージカーやレトロモダンな衣装、ロージーの歌うヒンディー語のジャズ・ソング。
この時代のムンバイってこんなに素敵だったのだろうか…
とはいえ、この映画、興行収入はイマイチのようです。映画のインターミッション(途中休憩)の時も、インド人の団体が「マジでくそ映画だぜー。」的な文句をずっと言ってたし、途中で帰ってしまった人もいたし。インドの一般大衆ウケは確かに悪いかも。
ヒロインのロージーが歌うシーンはしょっちゅう出てくるけど、いわゆるワイワイ歌って踊れるTHE★ボリウッド・ソングって感じじゃない。インド映画にありがちな、ベタベタした母と子の涙と愛の物語もない。(むしろ母親像が最悪です)
ラブストーリーの要素は存分にあるんだけど、主人公のジョニーがロージーと恋仲になるまでのプロセスが超あっさり簡単に終わってて、たいした理由もなく惚れてくっついてる…。
この映画の中では唯一、友人のChimmanとの友情物語がまぁまぁ丁寧に描かれていたと思うけど、大人になってからもずーーーっと一緒にいて共に生きていくまでの関係に至るようなサイドストーリーは取り立ててない。一応、子ども時代にChimmanが数人のグループ相手にケンカしているところを主人公が加勢して仲良くなりましたって感じなんだけど。
そういう「感情」に訴えかけるようなストーリーとか、歌って踊って笑える「エンターテイメント性」がないのが不調の原因かも。
ある意味ドライでクールな映画。インドでの一般大衆ウケはしなくても、アートとかクラシカルな雰囲気やバイオレンスに満ちたマフィアの抗争物語が好きな人は好きだと思う。
主人公とヒロインに次ぐ重要人物。金持ち悪徳実業家。カラン・ジョハール演じるカンバッタ(Kambatta)。
飄々としてつかめなくって若干オネエっぽい。(実際にゲイとウワサされてたりするのもわかるな)
主人公のランビール・カプールのキレッキレのダンスシーンがなかったのは残念だけど…。
この映画の中ではあのスタイルの良さでクラシックなスーツスタイルが似合ってましたっ。
ちなみに。ランビール・カプール、次回はおそらく今年の秋頃に公開予定のTamasha。
共演はこれまた大好きなディーピカ(Deepika Padukone)だし、監督も大好きなイムティヤーズ・アリー(Imtiaz ali)!
ちなみに2。個人的に初めてインド映画で好きになったのがイムティヤーズ・アリー監督の撮ったディーピカ主演のLOVE AAJ KAL。
それまでにもいくつかインド映画は観てたんだけど、どうも恋愛観とかファッションが古くさい感じがして話に共感出来なかったのよね…。
楽しみで仕方が無いー!!!
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