デリー穴場遺跡スポット、中世の巨大古城トゥグラカバード【インド】

南デリーにある14世紀に建てられた巨大古城跡トゥグラカバード・フォート(TUGHLAQABAD FORT)。
昔撮った写真を整理していたところ、そういえばトゥグラカバード・フォートの記事は書いてなかったな。と思いまして。
思い返してみれば最後に訪れたのはなんと6年前…。
その時ともしかしたら状況は変わっているのかもしれませんが、ものすごく巨大で雄大なスケール感と歴史あふれるスポットの割に放置されてる超穴場観光スポットだと思うのでご紹介します!
目次
トゥグラカバード・フォートのおすすめポイント
[ad]まず圧巻なのは、およそ6kmに及ぶ巨大な石垣で建てられた城塞。
城塞の上からメロウリ・バダルプルロード(mehrauli badarpur road)を見降ろした様子。
そのスケール感は沖縄の首里城公園を思い起こさせます。
過去記事;「栄華を誇った琉球王国に思いをはせる。沖縄旅・その6【首里城】」
この城塞からの風景、ものすごいジャングルに見えますけど南デリーですよ…。
荒廃した城(ruined fort)ってウィキペディアにも書かれてるトゥグラカバード・フォート。デリーっ子たちの間では心霊スポットとしても有名らしいです。(その話は後ほど詳しく)
トゥグラカバードフォートのなにがいいって、ほんとに放置されてる感のある廃墟なんです。
これは昔の階段井戸かな…?
穴の深さが大きすぎて、恐怖で近寄れず下をのぞけない友人。
これだけスケールが大きく歴史ある城塞の割に、まったく観光地化がされておらず(一応ゲートのところで入場チケットは買わないといけないけど)、そして私が2度ほど訪れたときには、地元民以外誰もいなかった記憶あり。
他に人がいないのでめいっぱい廃墟探訪を楽しめます。
デリーって、こういうものすごく歴史ある遺跡が雑然と放置されてることが多い…。
もう歴史的建造物がありすぎて珍しくもなんともないんだろうか。
しかしほとんど手がかけられていない野ざらし状態の遺跡にも関わらず、ここまで形が残っているのは本当にすごいと思います!
個人的にはデリーの定番観光スポットであり世界遺産のラール・キラー(Lal Qila)とかクゥトゥブ・ミーナール(qutb minar)よりよっぽど迫力あるし面白いと思うんだけど…。
トゥグラカバード・フォートの歴史とは?
トゥグラカバード・フォートは、デリー・スルタン朝(13世紀初頭から約320年間、デリーを中心に北インド全体を支配した5つのイスラム王朝)の3期目の王朝、トゥグラク朝(トゥグルク朝)の最初の統治者ギヤースッディーン・トゥグルクによって1321年に建設されました。今でもトゥグラカバード・フォート周辺は「トゥグラカバード」という地名が残っています。
その頃の日本はまだ鎌倉時代です。そして、日本でも元寇(モンゴル帝国襲来)がその頃にあったように、インドもまたモンゴル帝国に攻め込まれ争いが起きていた時代でした。
トゥグルク朝の前のハルジー朝の時代には、ギヤースッディーン・トゥグルクがモンゴル勢力制圧のリーダー的存在で何度も勝利をおさめてたそう。
それ故に、ギヤースッディーン・トゥグルクは自分が建てる城塞もモンゴル帝国がいつ襲来しても立ち向かえるような巨大かつ立派なものにしたらしいです。
そんで、トゥグラカバード・フォート建設のためにデリー中の建設労働者が集められたため、自分のとこの階段井戸の工事が中断してしまったイスラム教の聖者ニザムディン アウリヤがぶちキレて、帝王ギヤースッディーン・トゥグルクと聖ニザムディン アウリヤの争いが勃発したらしいです。
ギヤースッディーン・トゥグルクはトゥグラカバード・フォート建設後わずか4年ほどで謎の死を遂げてしまいました(息子による暗殺説あり)。
トゥグラカバード・フォートのふしぎ
トゥグラカバード・フォートは入り口で入場料100Rs(値上がりしてる可能性あり。インド人は5Rs)払って中に入るのですが…。
敷地内で子どもたちが遊んでます。地図を見ると、ちょうど遺跡の入り口の反対側がトゥグラカバード・ヴィレッジ(village)という居住エリアになっているので、彼らの住んでる場所から出入り自由なのでしょう。
牛の放牧?もおこなわれてますから。
観光地というよりは村人の庭といえます。
トゥグラカバード・フォートはデリーの心霊スポット?
トゥグラカバード・フォート、周りになにもないため夜が近づくにつれて真っ暗になりそうです。
謎の小部屋が並ぶ湿った地下通路…。
この不穏な雰囲気から心霊スポットとして有名になったのかも。
おばけというよりは変質者や強盗の襲来の危険性が考えられるので、絶対に明るいうちに行きましょう!!
また、管理者らしき人は入り口のチケット売り場の人だけで、城塞内部の広大な敷地に警備員などはおりません。
しかも人影もまばらで死角もたくさんありますから、できれば1人で行くのは避けたほうがよいでしょう。
(というか、1人で行くとけっこう寂しいかも…)
別にここが特別危険なスポットというわけではないんですけどね。ただ人があまりにいないので、1人で行くとその点だけが不安になりそう。
ちなみに。デリーっ子の間でもう一か所有名な心霊スポットが、デリー中心部に近い場所にある階段井戸アグラセン・キ・バオリ(Agrasen ki Baoli)
日本でも公開されたインドの大ヒット映画PK(2014)のロケ地になったことから、最近は訪れる人が増えているそうな。
恐怖の103階段を降りていくと、そこには何が待っているのか…ぞわぞわぞわ。
やはり湿っぽい感じの薄暗い遺跡は心霊スポットになりがちなのかもしれませんね。
この階段井戸アグラセン・キ・バオリもおそらく14世紀のトゥグラカバードフォートと同じくらいの時期に建設されたのではと言われてます。
トゥグラカバード・フォートへのアクセス
場所:南デリーの大通りmehrauli badarpur road沿い。
Google MAP
行き方:一応最寄り駅はSAKETメトロ駅。目の前のmehrauli badarpur roadをひたすら東方面に6km進んだところにありますので、けっこう駅からは遠いです(車で20分の距離)。オートリキシャで向かうと40分近くかかりそう。
バスも一応通ってます。: バスNO.34、34ext、414、511、525、544、714、717など。
時間:無休/5:30 AM – 7:00 PM
ちなみに、階段井戸アグラセン・キ・バオリ(Agrasen ki Baoli)の行き方も書いておきます。
行き方:最寄りメトロ駅:Janpath駅から車で6分位。コンノートプレイス(Cannaught Place)から10〜15分位。
Hailey Roadという道沿いにあります。
Google Map
まとめ
スケールの大きすぎる廃墟城、トゥグラカバード・フォート。
ありきたりな観光地巡りに飽きた方はぜひこの超穴場スポットを訪れてみてください。
Comment
インド出張で滞在したホテルから簡単に行けるところがないか、GOOGLE MAPで調べていると、トゥグラカバード・フォートが2km程の距離にあることを発見。どんな場所かを調べていると、この記事に辿り着きました。とても、面白そうと思い、早速オートリキシャに乗って行ってきました。
とても良かったです。ブログ書きましたので、是非みてください。http://blog.livedoor.jp/naniyuutorimannen/archives/2137050.html
わたしのブログ記事に、このページのリンクを貼らさせていただきました。
事後での申し出になり済みませんが、差し支えないでしょうか?
差支えのある場合は、至急削除いたします。
繰り返しになりますが、事後での申し出となり申し訳ありませんでした。
こんにちは!コメントありがとうございます。なかなかあの辺りは観光スポットが無い中で、本当に穴場スポットですよね!
ブログ記事、拝見しました。ガードマンさんに案内してもらったんですね^^
私は知らなかった場所が沢山出て来てもっと探検しておけばよかったと思いました。