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インド映画・マスカ 夢と幸せの味(MASKA)。夢見る老舗カフェ跡取り息子の青春物語!

 
マスカ MASKA インド映画 レビュー
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ラクシュミー綾子
埼玉生まれインド育ちカレー好きそうな奴はだいたい友達。さすらいの星よみライター。 2010年〜2015年、インド、ニューデリーの地で修行(仕事)に励む。日本語フリーペーパーの編集などの仕事に携わり、2015年秋にチベット人の彼と結婚。日本に帰国。 占星術をもとに日々をつづるブログ「CHARKHA NOTE」および占星術鑑定屋「CHARKHA STORE」を運営。

みなさまこんにちは。インド映画愛好家のラクシュミー綾子です。

自分が観たインド映画のトキメキや興奮など、あらゆる感情を誰かと共有したいなと思い、このインド映画ブログに思いをぶつけております。

今回ご紹介する映画はこちら!2020年公開のNetflix映画「マスカ〜夢と幸せの味〜(MASKA) 」!!!
マスカ インド映画 Netflix

こちらの映画をズバリ一言で言い表すなら・・・

ボリウッドデビューを目指す老舗カフェの跡取り息子が夢と家業の狭間でもがく青春物語!!!

日本ではNetflix(ネットフリックス)で配信されています。

ボリウッドを夢見る若者は、長年一家が営んできたイラン系カフェの跡取り息子。母の期待を一手に背負う彼は、家業と自らの夢の狭間で大いに葛藤する。—Netflix紹介文より-

主人公の若者が葛藤を抱えつつ成長していくおしゃれでポップな青春コメディストーリー。

主人公一家が営むアンティークなカフェはもちろん、登場人物の家のインテリアやファッションがおしゃれでかわいい。

ストーリー(脚本)自体は、割と簡単に先が予想できるし、展開も雑だし、ちょっと作りが浅いかな?って気もしますが・・・。その分、気楽に楽しめます。

そして、登場人物たちの心に響く名言の数々が素敵です。

なんと「生きがい(IKIGAI)」という日本語が作中の重要キーワードになってたりするんですよー。(後で詳しく解説します!)

個人的にはかなり好きなタイプの映画でした!!

作品情報

まずは映画「マスカ〜夢と幸せの味〜(MASKA) 」の概要や出演者をご紹介!

予告編はこちら↓

インド映画「マスカ〜夢と幸せの味〜(MASKA)」の概要

本作「マスカ〜夢と幸せの味〜」の主人公は、インドで「パールシー」と呼ばれるゾロアスター教徒のイラン系移民。

ちなみに、余談ですがロックバンド「クイーン」のボーカル、フレディ・マーキュリー氏もパールシーです。

イランからインドにやってきたパールシー達は、ムンバイで通称“イラニ・カフェ”と呼ばれるカフェを始めました。

この映画の主人公一家が営む本作の舞台「カフェ・ラスタム」も創業75周年を誇るイラニカフェという設定です。

※私がムンバイで訪れたイラニ・カフェの記事はこちら

日本でも昭和っぽい喫茶店とか食堂を「エモい」とか言ってインスタに投稿するブームありましたが、近頃はムンバイの若者たちの間で、このレトロ可愛い純喫茶的なイラニカフェが人気になっているようです。

インスタで「#iranicafe」で検索してみました。

このイラニカフェの定番メニューが、映画のタイトルになった「バン・マスカ」

バン マスカ イラニカフェ

バン マスカ イラニカフェ

“バン マスカ”は単純に「バターを塗ったパン」という意味です。映画の中では、生地にドライフルーツを入れてクリームを挟んでました。いろんな種類のバンマスカがあるのかも。

1950年代にはインドに350軒ほどあったイラニカフェも、年々減少傾向にあり。今では数えるほどしか残っていないようで。

この映画の主人公ルミも、ボリウッド俳優という自身の夢を追うのか、祖父の代から受け継がれてきた伝統のイラニカフェを継ぐのか。親の期待と自身の夢の間でもがき苦しみます。1人の若者の葛藤がポップに描かれたストーリーです!

インド映画「マスカ〜夢と幸せの味〜(MASKA)」のキャスト

ここからは、映画「マスカ〜夢と幸せの味〜(MASKA)」のキャストについてご紹介。
※役名は日本語字幕表記に基づいて記載します。

ボリウッドデビューを夢見る老舗イラニカフェの跡取り息子、ルミを演じるのはプリート・カマーニーさん。
プリート・カマーニー インド映画

1996年生まれの若手俳優。とは言いつつも、これまでにほとんど映画への出演経験はなく。

無名の新人が主役に大抜擢!といったところでしょうか。

インド映画って、ムッキムキボディのギラギラ系俳優さんが多いので、こういう庶民的でゆるーい雰囲気のタイプは重宝されるかも。

インド映画「ザ・ホワイトタイガー」の主演俳優もあまり有名ではない俳優さんだったし、Netflix制作の映画はキャスティングも脚本も変なしがらみに囚われないで自由にできるのかもしれませんね!

そして、ルミの母親ダイアナを演じるのがマニーシャー・コイララさん。
マニーシャー コイララ インド映画
こちらは打って変わって超有名大物女優!特に90年代〜2000年代にかけてボリウッドで活躍したネパール人の女優さんです。

今作の実質の主演はマニーシャー・コイララさんと言ってもいいかもしれません。キャスト表記も1番上に来てるし。

主人公ルミの高校時代のクラスメイト、パーシスを演じるのはシャーリー・セーティヤーさん。
シャーリー・セーティヤー
インド生まれだけどニュージーランド育ちの歌手でありYouTuber。

自身のYouTubeチャンネルで歌う動画をアップし人気者に。

ボリウッドでは珍しい小柄で丸顔で可愛らしい雰囲気の女優さんです!(日本だとモテるタイプ)

主人公ルミの演劇学校の同級生であり、後に同棲する彼女マリカを演じるのはニキーター・ダッタさん。
ニキーター・ダッタ
めちゃくちゃ美人でセクシーでスタイル抜群の女優さん。でも、ボリウッド界だと似たような雰囲気の女優さんが多いからいまいち目立たないのかな?テレビドラマの出演が多いようです。

本人役で特別出演してるのがこの方!ボーマン・イーラーニー氏。

ボーマン・イーラーニー インド俳優

ボーマン・イーラーニー Boman-Irani

インド映画の名作「きっと、うまくいく(3idiots)」で、主人公と敵対する大学教授役を演じてた方です。

ムンバイ出身のパールシーの方なので、その縁で出演されたのでしょう。

あらすじ

それではここからは、Netflixインド映画「マスカ〜夢と幸せの味〜(MASKA)」のあらすじをご紹介していきます!!(役名は全て映画の日本語字幕に基づいて表記しています。)

主人公はパールシー(イラン系移民)の若き青年ルミ。父親を早くに亡くし、母ダイアナと2人で暮らしている。

一家が南ムンバイの下町で営んでいるのは、創業75周年目に突入した老舗のイラニ・カフェ、「カフェ・ラスタム」。

母親はルミを溺愛しており、亡き父と同じ立派な「バン マスカ職人」(※バン マスカ=イラニカフェの名物パン)として、カフェを継がせることを決めている。

高校時代のルミは、学内の「ミスター・コンテスト」で優勝。ステージの上で注目を浴びる快感や自分への自信を手にしたルミは、ボリウッド俳優への道を志し始める。

母親に「必ずカフェを継ぐ」という約束をした上で、ルミは演劇学校へ進学。

一方、同じ高校のミス・コンテストでグランプリを取ったアーティスティックな女の子、パーシスはイラニカフェをテーマにしたコーヒーテーブル・ブック(インテリアにも使える分厚いアート系ブック)を作るため、ルミの母親やお客さんへの取材を始める。

希望通り演劇学校に入学したルミは、美人でセクシーなクラスメイト、マリカと出会いすぐに恋仲に。

北インドのパンジャブ州出身のマリカは、女優への道を反対する両親と縁を切りムンバイにやってきた。両親から強制的に結婚をさせられ、自分から離婚を選んだバツイチでもある。(インドで女性の離婚経験はマイナスのイメージが強い)

その後2人は演劇学校を卒業し、マリカの提案で同棲し始めることに。母ダイアナは、息子ルミがカフェを継がずに俳優になろうとしていることを知り激怒。自分たちとは違うルーツ(民族)であり離婚経験があるマリカとの同棲にも反発。

ルミは「俳優になる」という強い決意を抱き家を出て、父親の形見の腕時計を売ってお金を得てマリカの家に転がり込む。

しかし、マザコンの気がある彼はけっきょく母ダイアナから完全に離れることはできず、マリカの家の住所を教えて連絡を取り合っている。ダイアナもルミの夢に反対はしているものの、頑張る息子を長い目で見守ろうとしているのだった。

ボリウッドデビューという同じ夢を抱く2人の同棲生活。しかし、オーディションに合格したり女優への道を着々と歩んでいるマリカとは対照的に、ルミは数々の映画オーディションを受け続けるも全く芽が出ない。

そんな折、マリカの家で開いたホームパーティで若き映画監督フェロスと出会う。

彼は、「新作映画の構想があるが資金が足りず制作ができない。」という話をルミに打ち明ける。

ルミは資金提供する代わりに、自分を主役にしてもらうことを提案。実家のカフェをいったん継いで、自分で売却して資金を得ることを画策し始めるのだった。

ーーー※ここからネタバレありですーーー

ルミは母親に「カフェを継ぐ決意を固めた」と打ち明ける。

喜んだ母親は、代々受け継ぐ秘伝レシピをルミに渡す。

ルミの手によって古き良き時代のメニューが戻ってきたカフェ・ラスタムには、昔ながらの常連さんから自撮りをする若い子達まで、様々なお客さんで大繁盛。

カフェを取材しているパーシスは、自身が記録したカフェのお客さんや従業員の「カフェ・ラスタム」に対する思い出のストーリーをルミに見せる。

パーシスの取材記録を通してカフェに対する人々の思いや愛情を知り始めたルミだったが、自身の映画デビューのためにカフェを売却するという計画は変わらず。

マリカが別の映画撮影のために一時的にムンバイを離れていた折、カフェを取材に訪れていたパーシスと過ごす時間が増えるルミ。

BPP(ボンベイ・ピープル・プロジェクト)と称して、パーシスはムンバイで生活するあらゆる人々を取材してブログに残している。

「人は誰でもそれぞれストーリーがある」と語り、1人1人に丁寧にスポットライトを当ててそのストーリーを見つめるパーシス。

心の距離が縮まった2人は、パーシスからの申し出によって“1度だけ”の約束で、カフェで一夜を共にすることに。

ある日、不動産業者からルミの携帯に届いたメッセージによって、母ダイアナがルミの計画に気付いてしまう。

激怒したダイアナだったが、息子の愚かな行為をもはや止めることはできないと諦め、契約書にサインをする。

カフェ・ラスタムの閉店は新聞でも取り上げられ、カフェの売却を知ったパーシスもルミに呆れ果て拒絶。

不動産業者を通して受け取った頭金を映画監督に渡し、ルミとマリカが主演の映画製作が開始。思惑通り主役のポジションを得たルミだったが演技力が伴わないために監督により度々叱責されて自信喪失。

カフェの譲渡当日、カフェ・ラスタムの古い看板が取り外され売却先の新しいコーヒーチェーンのものに取り替えられる瞬間、ルミは不動産契約書を破り捨てる。

結局カフェを売らずに家業を継ぐことを決めたルミ。

マリカには別れを告げ、父と同じバン・マスカ職人としてカフェを切り盛りしていくのだった。

インド映画「マスカ〜夢と幸せの味〜(MASKA)」の解説と感想

ここからは個人的な感想やネタバレありの解説をお届けしていきます!

映画の見どころポイント
  • 悪人が1人も出てこないやさしい世界観
  • パーシスの名言に心つかまれる

悪人が1人も出てこない、やさしい世界観

こちらの映画、ストーリー自体は特に意外性がない感じなのですが、悪人が1人も出てこないというのが結構レア。非常に好感が持てます。やさしい世界観です。

もちろん、母ダイアナは息子のガールフレンドに冷たく当たったり夢を反対したりはするけど。それでもすぐに受け入れて同棲中のルミの元へお金(生活費)を渡しに行っちゃうし。

カフェの買収をする不動産業者だって、ただ話を持ちかけただけで無理強いはしてない。他のインド映画だったらあの手この手で無知な主人公を言いくるめて契約書を不正に作って安価で無理やり売却させちゃうよね。

ルミの演技力に厳しくダメ出しした監督も、ルミをオーディションで落とした審査員も、別に悪ではない。実際にルミの演技力が最低で才能も感じられないわけだから、自分の仕事しただけ。

この映画で唯一悪人がいるとしたら、それはもう主人公ルミ本人です。

冷静に考えたら本当に最低でしょう。

自分に演技力がないからオーディションに落ちまくってるのに、

金で主役の座を得ようとしてみんなの思い出が詰まった実家のカフェを勝手に売却しようとするしさ。

彼女(マリカ)がいない隙に他の女の子(パーシス)に手を出しちゃうしね。

これでマリカに浮気がバレてドロッドロの泥沼になるかと思いきや、それもない。結局バレずに終わる。

最後にマリカを振る時のルミのセリフ、これもまた自分勝手ですわー。(何を言ったかは映画の中でお楽しみください)

でもね、インド映画にありがちなドロドロとかズルい騙し合いみたいなのはないので、後味は非常に良いです。無駄に泣かせようとするとこもないしね。

陰湿なストーリーが苦手な方にはおすすめ。昼ドラ系や普通の韓国ドラマが好きな人には物足りないかも!

深くて温かいパーシスの名言に注目!

主人公ルミの高校の同級生、パーシスちゃん。

ムンバイのイラニカフェや一般市民の人々を取材して本を作ったりブログを書いたりしてるアート系の女の子。

この子がすごく良い。

ちょっとサブカルっぽい感じがインド映画にしては新鮮なキャラクターだし。

パーシスが、「生きがい」という日本語の意味をルミに教えるシーンがあります。

「生きがい=個人の生きる価値や意味」とは何か。ルミは昔は「演じること」が自分にとっての生きがいだと思ってたけど、今は・・・なモヤモヤ状態。

自分がやりたいことと、自分ができることって、違う場合もあるんですよね。

ルミには優れたバン マスカ職人になるための才能も環境も整っているのに、それに反発してスターになりたいと夢を見る。

でも、パーシスがムンバイで生活する一般の人々1人1人にスポットライトを当てて「個人のストーリー」を拾い集めている行為を見て、だんだん心境に変化が起きてきます。

光が当たらない普通の市井の人々にもそれぞれに魅力的なストーリーがあって、それぞれが自分の人生の唯一無二の主役なんですよね。

映画スターにならなくったて、自分の人生のストーリーの中で輝ければそれでいいじゃないか。なんてことに、ルミは気づいたのかも。

自分の生きがいって、手の届かないような遠く離れた場所を見ていたら気づかないもので、意外とごくごく身近なところにあったりするのかもしれませんね。

まとめ

インド映画「マスカ〜夢と幸せの味〜(MASKA)」、ポップでおしゃれでかわいい心温まる青春ストーリーです!

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ラクシュミー綾子
埼玉生まれインド育ちカレー好きそうな奴はだいたい友達。さすらいの星よみライター。 2010年〜2015年、インド、ニューデリーの地で修行(仕事)に励む。日本語フリーペーパーの編集などの仕事に携わり、2015年秋にチベット人の彼と結婚。日本に帰国。 占星術をもとに日々をつづるブログ「CHARKHA NOTE」および占星術鑑定屋「CHARKHA STORE」を運営。







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